ケガをしたら冷やす。
これは昔からの常識でした。
私たちも、子どもの頃からそう教わってきましたよね。
しかし今、スポーツ医学の世界では
その常識が見直されています。
実は――
アイシングは回復を遅らせる可能性がある
と言われているのです。
今日はその理由を、整える視点でお話します。
炎症は「悪者」ではありません
痛みが出ると、
「炎症があるからダメなんだ」
「炎症を止めないといけない」
そう思ってしまいます。
ですが、炎症は
身体が回復を始めるためのスタート反応です。
ケガをすると、
- 傷ついた細胞を片付ける
- 修復に必要な細胞を集める
- 新しい組織をつくる
という流れが起こります。
これはすべて
血流と神経の情報伝達によって進みます。
炎症とは、
回復のスイッチが入ったサインなのです。
なぜアイシングが回復を遅らせるのか
氷で冷やすと、痛みは一時的に楽になります。
感覚が鈍くなるからです。
しかし同時に、
・血流が低下する
・情報伝達が遅くなる
・修復に必要な細胞の移動が抑えられる
という状態になります。
つまり、
回復に必要な流れまで止めてしまう可能性がある
ということです。
神戸大学の研究でも、
アイシングした筋肉は回復に時間がかかることが示されています。
痛みを抑えることと、
治ることは、別なのです。
RICEからPEACE&LOVEへ
従来は「RICE」が常識でした。
Rest(安静)
Ice(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)
しかし現在は、
より回復を促す考え方として
PEACE & LOVE
が提唱されています。
【PEACE】傷めた直後(1〜3日)
P:Protection(保護)
痛みが強くなる動きは避けます。
無理はしませんが、完全に固めすぎないことも大切です。
E:Elevation(挙上)
患部を心臓より高くして腫れをコントロールします。
A:Avoid Anti-inflammatories(過度な抗炎症を避ける)
炎症は回復のための自然な反応です。
過度な消炎鎮痛薬やアイシングは、治癒を遅らせる可能性があります。
C:Compression(圧迫)
バンテージやテーピングで適度に圧迫し、腫れを抑えます。
E:Education(教育)
身体の状態を正しく理解し、必要以上に薬や受け身の治療に頼らないことが大切です。
【LOVE】数日後からの回復期
L:Load(負荷)
安全な範囲で徐々に負荷をかけます。
段階的に動かすことで、回復が促進されます。
O:Optimism(前向きな気持ち)
ポジティブな思考は回復力を高めます。
不安や恐怖は痛みを長引かせる要因になります。
V:Vascularisation(有酸素運動)
痛みのない範囲で軽い有酸素運動を行い、血流を促します。
E:Exercise(エクササイズ)
可動域・筋力・バランスを回復させる運動を取り入れます。
段階的に動かす
ここが、とても面白いところです。
回復には
✔ 血流
✔ 適度な刺激
✔ 前向きな認知
が必要だと考えられているのです。
整える視点から見ると
たいようで大切にしているのは、
「止める」よりも
「整えながら動かす」ことです。
痛みが出たとき、
完全に止めるのではなく
無理をするのでもなく
✔ 血流を整える
✔ 呼吸を整える
✔ 可動域を取り戻す
✔ 適度な負荷を入れる
このバランスが回復を早めます。
炎症を敵にしない。
身体を信用する。
これはまさに
自然治癒力を信じる考え方です。
痛みは「壊れた」ではなく「整えてほしい」
身体は壊れやすいものではありません。
ほとんどの筋骨格系の痛みは
ライフスタイルや動きの質が影響しています。
冷やして止めるのではなく、
温める
流す
動かす
整える
その方が、身体はよく応えてくれます。
もし今、痛みがあるなら
それは回復のスイッチが入っている証かもしれません。
身体が本来持っている力を引き出すために、
一緒に整えていきましょう。
整骨鍼灸院たいようでは、
「治す」のではなく
「回復できる環境を整える」サポートをしています。
動ける健康な身体づくりを、
ここから始めてみませんか。


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