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坐骨神経痛のダブルクラッシュ症候群

坐骨神経痛という言葉を聞かれた方、前に出たことがある方、今ちょうど坐骨神経痛が起きている方などなど、坐骨神経痛はわりと身近なところで起きる症状になります。

当院でも、坐骨神経痛が起こっている方の施術をさせていただいております。

今回は、坐骨神経痛をテーマに、さらに「ダブルクラッシュ症候群」に焦点を当てて、ブログを書いていきたいと思います。

ダブルクラッシュ症候群は複雑な状態であり、一般的なアプローチだけではなかなか解決が難しいこともあります。しかし、正しい理解と症状に合わせた施術法で、克服することは可能です。

今回は、このダブルクラッシュ症候群について、一緒に学んでいきましょう!

ダブルクラッシュ症候群とは?

ダブルクラッシュ症候群とは

ダブルクラッシュ症候群(Double Crush Syndrome)は、坐骨神経に複数の圧迫が同時に存在する状態を指します。

神経は、体の動きに対して伸びたり(伸張)、滑るように動いたり(滑走)します。しかし、身体的トラブルによって2箇所以上で圧迫を受けた場合、神経の滑走が止められてしまいます。そして、その間には伸張刺激が加わりやすくなり、坐骨神経痛の症状が誘発しやすくなります。

例えば、ヘルニアや狭窄症により、神経を圧迫されている状態で、足の方で、さらに神経の圧迫があると、これが原因で、痺れや痛みが出てくる可能性が高くなります。実は、狭窄症やヘルニアだけでは、痺れが出る可能性は少なく、このダブルクラッシュ症候群により、症状が出ることの方が高いと言われています。

圧迫の原因

圧迫が生じる原因はいろいろあります。椎間板ヘルニアや狭窄症などの原因は、ご存知かとおもいますが、他にも、骨盤の歪み、筋肉の硬さ、関節の不安定性などが挙げられます。

例えば、梨状筋症候群というものがあり、梨状筋と腸骨の間で坐骨神経が圧迫を受け、癒着・滑走障害・伸張刺激が加わると、痺れや痛みが起こります。日頃から長時間のデスクワークなどの座り仕事や、立っていることが多いときに発症しやすくなります。他にも、坐骨から大腿骨でのトラブルや、脛骨神経や腓骨神経の圧迫によるダブルクラッシュもあります。

症状

症状には、お尻、大腿部、下腿部の後面外側、足背、足底までの痛み、しびれがあり、筋力の低下なども起こることがあります。これらの症状は、神経の異常刺激や損傷によって引き起こされ、患者には痛みや不快感が生じることがあります。

診断と施術

坐骨神経痛には、大きく分けて、中枢性と抹消性があり、中枢性は、ヘルニア、狭窄症、すべり症、腫瘍などが原因となります。これらが原因の場合は、椎間の拡大や離開で減圧をすることで、軽減するため、状態によっては手術が必要になる場合があります。また、抹消性は、筋、骨、靭帯などの組織による神経の圧迫が原因で、神経の滑走障害や伸張刺激がおこっています。筋肉などへのアプローチを行うことで改善することが多く、中枢性の坐骨神経痛があっても、ダブルクラッシュ症候群の場合は、抹消性の改善を行うことで、症状が改善することがよくあります。

施術には、物理療法、運動療法、姿勢の改善などを行い、症状の緩和や再発の防止をおこなていきます。

日常生活の工夫

ダブルクラッシュ症候群を改善させることは重要ですが、日頃から気をつけることは、姿勢や生活習慣の改善、適切な運動、ストレス管理などが含まれます。ただし、これらのアドバイスは一般的なものであり、具体的な症状や状態によっては個別のアプローチが必要です。以下に、ダブルクラッシュ症候群に対する一般的な注意点を挙げてみます。

適切な姿勢の保持:

長時間同じ姿勢を続けないように心がけましょう。椅子やデスクの高さを調整し、正しい座り方や立ち方を意識してください。

定期的なストレッチと運動:

日常的なストレッチや運動は、筋肉や関節の柔軟性を維持し、神経の適切な機能をサポートします。特に、腰や背中のストレッチが重要です。

体重管理:

適切な体重を維持することが、腰や骨盤の負担を軽減し、神経への圧迫を軽減するのに役立ちます。

適度な運動:

高負荷の運動や無理な動きは避け、適度な運動を心がけましょう。運動は血流を促進し、筋力を維持するのに有効です。

過度なストレスの回避:

ストレスは身体に様々な影響を与えます。リラックス法やストレスマネジメントの技術を取り入れ、過度なストレスを回避するよう心がけましょう。

適切な睡眠習慣:

睡眠は身体の回復に重要です。適切な睡眠環境や寝具を整え、良質な睡眠を確保しましょう。

最後に

当院には、神経痛治療で、来院される方もたくさんいらっしゃいます。神経痛になっている期間が長ければ長いほど、治りも遅くなります。なるべく、神経痛が起こったら、早期に治療を開始しましょう。

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