たいようブログ

猫背にならないように気をつけよう!

自分が、普段どんな姿勢でいるか客観的に見たことはありますか?
自分では姿勢は良いと思っていても、実際は、姿勢が崩れているかもしれません。
特に、今の現代社会では、下を向いて作業することが多く、自然と猫背になりやすくなります。
ねこ背は単に見た目の問題だけでなく、放っておくと、体にさまざまな不調を及ぼす可能性があります。
今回は、猫背について、しっかり学んでいきましょう。

猫背とは

ねこ背とは、背中が猫の背のように丸まっている状態のことを言います。
ねこ背になると、背中が丸まって老けて見えるという外見上の問題だけでなく、肩こり・頭痛、腰痛、内臓疾患など、さまざまな体の不調が引き起こされます。

では、正しい姿勢とはどんな姿勢かというと、体を横から見て「耳たぶ、肩の中心、股関節、ひざ関節の中央、くるぶし」の5カ所を結んだ線が、地面に対して一直線になっている状態です。
横から見ると背骨がゆるやかなS字を描き、背骨の上に頭が正しく乗っかっている状態が理想的な姿勢です。
正しい姿勢を維持するためには、体をバランスよく支える筋肉と、スムーズな体の動きができる、筋肉の柔軟性、関節の可動性が重要です。

しかし、長時間下を向いて作業に熱中したり、筋力が低下して体を上手に支えることができなくなったりすると、背骨のS字カーブが失われて、首・背中・腰のいずれかが曲がり、悪い姿勢、つまり、ねこ背になります。

ねこ背は日々の姿勢の癖が表面化したものなので、習慣を変えることで何歳からでも、ねこ背は改善することができます。

正しい姿勢かチェックしよう

まずは、自分が正しい姿勢をできているのか簡単にチェックしてみましょう。

正しい姿勢を確認するには、体を横から見る必要があります。壁にまっすぐ立ってチェックするほか、横から見た全身をスマホなどで撮影し「耳たぶ、肩の中心、股関節、ひざ関節の中央、くるぶし」の5カ所が、まっすぐな線でつながるかどうか確認してみてください。

正しい姿勢ができているかどうかは、部屋の壁で簡単にチェックできます。壁を背にして、股関節とひざを伸ばして、まっすぐに立ちます。

①後頭部②肩甲骨③お尻④かかと、4つすべてが壁について、腰と壁の間に手のひら1枚分入るスペースがあれば、正しい姿勢です。

猫背による体の不調は?

猫背が体の不調につながるのは、知っているけど、どう言った不調があるのか?さまざまな不調が関係してきますが、今回は、その中でも、より多いものに焦点を当てていきます。

猫背が原因で、一番起こりやすいのが、首・肩・腰の不調だと思います。首は、体重の約10%に当たる頭の重みを直接支えています。肩には、頭に加えて両腕の重さ(全体重の約16%)が乗り、体重の約1/4の重さが肩の筋肉や背骨の負荷となります。さらに腰には、頭部・両腕に加えて胸郭の重さも加わって、腰椎に大きな負荷を与えます。ねこ背の状態が長く続くと、頚椎に変形や炎症が起こる頚椎症、突然激しい痛みが背中を襲うぎっくり背中、神経が圧迫される脊柱管狭窄症など、首・肩・腰の部位ごとにさまざまな症状が発生します。

高齢で、ねこ背が強い人は、骨盤が後ろに傾いていることが多く、骨盤とつながる股関節は前側に凸になります。股関節が反っていることで、腰椎や骨盤から大腿骨までをつなぐ腸腰筋が伸びきった状態になり、太ももやひざを持ち上げる力が弱ります。ねこ背の人は、背骨の柔軟性も低下しており、ねこ背でない人に比べると1.4倍の転倒リスクがあることが調査でわかっています。さらに年齢的に骨粗鬆症リスクがある人は、転倒によって手首や大腿骨頚部を骨折しやすく、高齢者の場合は手術ができなければそのまま寝たきりになる可能性もあります。

ねこ背の人は、重心の位置が前寄りになり、体のバランスが崩れて不安定な状態に陥ります。そうすると体のバランスを取って前に倒れないようにするために、重心を元の正しい位置に戻そうとする力が働き、常に股関節とひざを曲げた状態になります。股関節やひざが曲がりっ放しになることで負担が増し、関節の痛みが発生して、痛みのために外出が面倒になったり筋肉量が衰えたりすることも。高齢になるほど股関節やひざの痛みが原因で社会性が低下して、認知症の発症リスクが2~4倍に高まるという可能性も指摘されています。

ねこ背になると、肋骨が十分動かなくなるため、呼吸が浅く、肺活量が低下しがちになります。もっと酸素を取り込もうと交感神経が活発に働いて血管を収縮させるため、高血圧のリスクが高まります。血管の収縮は血流を悪くして、むくみ、疲れを起こし、自律神経の乱れは、やる気のなさや不眠を招く危険もあります。



背中が丸くなると胃腸や膀胱などの臓器が圧迫され、内臓不調を引き起こします。骨盤が後ろに傾いて臓器が下がりやすくなり、膀胱が圧迫されると十分に尿が溜められなくなって、何度もトイレに行く頻尿になることも。また、腸の蠕動運動が低下して便秘のリスクが高まり、胃の圧迫は逆流性食道炎を引き起こします。

普段の生活習慣から姿勢の見直しを

ねこ背が急増した原因に、スマホやノートパソコンでの作業時間の増加にあります。小さな画面を見るために、首やあごを前に突き出して、画面を長時間みていませんか?
この姿勢自体が、ねこ背を作り出す元凶になります。
それ以外にも、歩く、料理する、椅子に座って本を読む、テレビを見るなどなど、普段知らない間にやっている動作のなかにも、ねこ背の原因は潜んでいます。下を向いてうつむき、何かに集中していると、もうそれだけで背中が丸まって、ねこ背状態になります。

日頃から、猫背にならないように意識することも大切ですが、更に、日頃からストレッチや筋力トレーニングを行い、体をケアを行うことが大切です。すでに猫背になっているという人は、猫背を改善させるための治療を受けることをお勧めします。

ねこ背になってるな〜と思ったら、すぐに体を戻すようにして、ねこ背から起こる体の二次災害に負けない体づくりを行っていきましょう。

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