下肢症状一覧

グロインペイン症候群(股関節痛)

こんな症状がある方は、グロインペイン症候群の可能性があります。

・ボールを蹴ると脚の付け根が痛む
・走ると股関節が痛い
・日常生活には問題ないが運動すると股関節痛む
・最初は運動時だけの股関節痛だったが歩くのも痛い

グロインペイン症候群は、股関節前面(鼠径部)周囲の痛みを総称した呼び名です。ランニングやキック動作などで痛みが出ることが主な症状の疾患です。痛みの出る部位は股関節や足の付け根だけでなく、下腹部やその周囲にも痛みを感じる事があります。

一般的な治療期間

軽症例では、症状改善には2〜3ヶ月要します。重症例では1年程度かかることもあります。90%以上はスポーツ復帰できますが、15〜31%で再発する可能性があります。

股関節の機能と解剖・痛みの原因

一般的にグロインペイン症候群は「使い過ぎ」が原因と言われています。股関節を屈曲(走る、歩く、蹴る、膝を抱える等)や内転(股を閉じる)の際に使用する腸腰筋や大腿直筋、内転筋の炎症によって痛みを 感じます。

スポーツによる「キック動作」や「ランニング動作」を繰り返し頻繁に行うことで、股関節や鼠径部、そしてそこに付着する筋肉に炎症が起こることが原因となります。

日常生活における注意事項

痛みを我慢し続けてスポーツを行うことで、症状が慢性化してしまい復帰がどんどん遅くなってしまい ます。痛みが強い場合はスポーツは休止し、症状がでないリハビリに励みましょう。また、症状が軽度でスポーツを行える場合は、スポーツ後にアイシングなどを行い症状の悪化を防ぎましょう。

当院での施術

グロインペイン症候群は使いすぎにより起こることが多いため、まずは安静指導をさせていただいております。また、臀部の筋肉が硬かったり、慢性的な腰痛を抱えたり、足首の捻挫、脚の打撲や肉離れなどの古傷が原因となり、身体バランスが崩れることによって引き起こされている可能性があり、こういった原因に対しても対応していきます。

炎症を取る電気療法や、鍼灸施術、硬くなっている筋肉を緩めたり、ストレッチで柔軟性を作ったりします。

他にも、骨盤のバランスを調整し、正しい体の動きを行いやすくしていきます。

グロインペイン症候群は、鼠径部周辺の筋力低下も伴うため、それを改善させる必要もあるため、身体の状況を見極め、筋力強化の運動指導も行なっていきます。

痛みを感じると、早めに対処するようにしましょう。慢性化していくと、治りにくくなります。

予防のためにも、
足首の捻挫、肉離れなどのケガをしたら、身体のバランスが崩れやすいのでしっかり治療をする
股関節周辺の筋肉のこわばりや筋力低下は早めに改善させる
運動前の準備運動と、運動後のストレッチを行う
過度な運動は行わない。行なった場合は必ずストレッチケアを行う
といったことを行うようにしましょう。

症状改善に必要な体操

股関節の可動性低下により、鼠径部にストレスが加わりやすくなってしまいます。痛みのない範囲で可動域を広げるようなストレッチを実施しましょう。また、症状改善後は、動きの不器用さを改善するための強調性トレー ニングも必要となります。

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