上肢症状一覧

腱板損傷(けんばんそんしょう) 

こんなお悩みはありませんか?

・肩の奥の方に痛みがある
・腕をあげれない
・転んで肩をうってからなかなか痛みが取れない
・逆の手で支えると動かせる

上記のあてはまる方は、「腱板損傷」を患っているかもしれません。

腱板損傷とは

腱板損傷は、スポーツなどによる突然の外傷によって引き起こされることもありますし、加齢による影響によっても発症する病気です。肩関節の安定性に寄与する回旋筋腱板とよばれる4つの筋肉のいずれか、または複数が断裂する病気です。症状としては腕をあげる際の痛み、脱力感、肩の周りの不安定感などがあります。

一般的な治療期間 

損傷程度は異なりますが 60 歳以上では、30%が無症状の腱板断裂が起こっています。断裂の程度によっては、手術が必要となります。6週間リハビリを行い50%以上症状が改善しない場合は手術を検討する必要があります。 

肩関節の機能と解剖・痛みの原因 

腱板とは肩甲骨から上腕骨(腕の骨)に着く筋肉を指します。棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の 4つ筋肉から構成されています。肩を上げたり捻じる動作を行うため、回旋筋腱板とも呼ばれます。これらの筋肉が肩の安定性に寄与し、肩関節の動きとして重要な役割を果たしています。 

一般的に腱板損傷は、加齢に伴い多くなります。猫背などの不良姿勢で、繰り返し腕を挙げるような動作を行うことで、筋肉に負担が蓄積し損傷してしまいます。また、転倒などによる突然の外傷によっても身体を支える際に腕をつき、損傷してしまうこともあります。 

日常生活における注意事項 

症状出現初期には、痛みの強い動作は症状悪化の危険性があります。この時期、痛みが強い場合は、安静保持を保ち、アイシングを行っていきます。急性症状が落ち着いてくると、肩関節周辺の筋肉・関節を柔らかくするためのエクササイズが効果的になります。 



腱板損傷の治し方

腱板損傷を施術するにあたって、まずは、四十肩、五十肩と鑑別していきます。
例えば、五十肩の場合は、拘縮しているので、逆の手で支えても肩が動かない特徴があります。
もう一つ、鑑別する必要があるのは、石灰沈着性腱板炎です。石灰沈着性腱板炎だと特に原因がなく、夜中激痛で寝れず、これらの疾患の鑑別方法として、当院では超音波検査装置を行います。
腱板の完全断裂や、石灰沈着性腱板炎の可能性がある場合は、病院へ紹介させていただきます。

当院での治療では、基本施術として、低周波、温熱療法にて、血流を改善し、組織の回復促進を促していきます。また、肩周囲の筋肉を緩め、痛みが出ない範囲の可動域訓練を行います。

また、土台である肩甲骨の運動法や痛めていない他の腱板の強化運動を行い、機能を回復を促していきます。

他にも、鍼灸施術を行い、炎症除去、疼痛緩和及び、自然治癒力の促進を行っています。

また、痛まない体づくりも含めた施術として、全身調整もお勧めしています。
体のバランスが崩れることによって、上腕骨・肩甲骨・鎖骨の位置関係にズレが生じ、肩関節がスムーズに動かず、肩まわりの筋肉に負担をかけてしまう場合があります。体のバランスを整えることによって、筋肉・筋膜の緊張を取り除き、本来の関節の動きを取り戻すことが出来、早期回復をおこなうことがきます。さらに、再発予防だけでなく、腱板損傷にならないための予防にも効果が期待できます。

腱板損傷自体、良くなるのに時間がかかり、損傷度合いによって施術期間も変わってきます。根気よく時間をかけながら改善していく必要があります。



症状改善に必要な体操 

腕を上げる際には背骨・肩甲骨の動きも重要になります。これらが硬いと肩関節に過剰な負担がかかります。 また、姿勢も重要なので正した状態で腱板のエクササイズを行うことをおすすめします。当院でも、自宅でやっていただく運動指導をおこなっていきます。

コメント